ニューシャトル

菖蒲まで残りわずか数km。

菖蒲町西部が交通便利な地に。

１．概要

　埼玉新都市交通伊奈線（愛称：ニューシャトル）は、さいたま市の大宮駅から、上尾市を通り、伊奈町の内宿駅に至る、埼玉新都市交通株式会社が運営する鉄道路線です。ゴムタイヤで走行する案内軌条式鉄道であることが特徴です。全区間が高架で、上越新幹線に沿って敷設されています。

　かつて鉄道空白地帯であった上尾市東部や伊奈町を通り、ニュータウン等の開発により沿線地域の活性化に寄与しています。また、沿線には鉄道博物館や高校・大学が立地し、沿線住民の通勤・通学の他、様々な人に利用されています。

参考：埼玉新都市交通株式会社ホームページ『埼玉新都市交通株式会社ニューシャトル』

（出典）OpenStreetMapに図を追記

　ニューシャトルの建設は、東北・上越新幹線の分岐点が伊奈町に置かれることになったのを発端とします。町内が三分割されることになる伊奈町は、1971年、新幹線の通過及び分岐計画に反対する陳情書を提出し、鉄道空白である伊奈町の地域交通事情を改善することが先であると主張しました。

　結果、関係機関の調整により、大宮駅から伊奈町小針地区まで、新幹線構造物に添架して新交通システムが建設されることになりました。1983年に大宮～羽貫間が開業、1990年に羽貫～内宿間が延伸開業しました。

　内宿以北への延伸については、埼玉県議会等で質疑がなされることはありますが、具体的な計画は存在しません。なお、内宿駅から上越新幹線に沿い、菖蒲町下栢間地内までは約3km、鴻巣市にある埼玉県警察運転免許センター付近までは約9kmです。

（出典）地理院タイルに図・字を追記

　それでは、内宿止まりであるニューシャトルが北へ伸びて、菖蒲付近にやって来る世界を妄想したいと思います。実際、菖蒲付近まではほんの数kmなのですから、北伸が現実になれば便利ですね。

～概要～

　内宿から上越新幹線に沿って約2.4km延伸し、新駅を１つ設置。所在地は桶川市五町台だが、久喜市菖蒲町との市境に近いことから、駅名は「桶川菖蒲」。

　それまで内宿行きであった列車は、全て桶川菖蒲行きとなる。現在の内宿と同様、日中は約15分毎、ラッシュ時は約5～10分毎に発着。

桶川菖蒲駅（イメージ）

キロ程　：15.1km（大宮起点）

駅構造　：高架駅

ホーム　：1面2線

乗車人員：約2,000人／日

　加納小学校と栢間小学校を結ぶ道路との交点付近に設置。東部工業団地入口交差点及び下栢間交差点から新たに市道を建設し、駅までのアクセス性を確保する。桶川駅東口～菖蒲車庫線の路線バスも、当該市道を通り桶川菖蒲駅を経由する。

　主な利用者は桶川市東部及び菖蒲町西部の住民。特に菖蒲町西部の住民は、徒歩や自転車で駅まで行けるようになり、交通利便性が格段に上昇した（例えば、栢間小学校から桶川菖蒲駅まで徒歩10分強）。菖蒲町西部の人口流出にも歯止めがかかっている。

　また、伊奈町と桶川市及び菖蒲町間の公共交通による回遊性が向上。沿線の学校への通学、ショッピングモールへの買い物、花の名所への観光など、双方の旅客流動も活発になっている。